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妙音寺(桐生市)

(みょうおんじ)

歴史を今に伝える桐生の古刹

群馬県桐生市西久方町に位置する妙音寺は、高野山真言宗に属する由緒ある寺院です。山号を平等山(びょうどうざん)、院号を慈光院(じこういん)といい、本尊には不動明王をお祀りしています。桐生市街地の西北部、山手通りに面した落ち着いた環境にあり、地域の人々に親しまれてきました。

戦国期以前にさかのぼる歴史

妙音寺の前身は「善明院」と称し、かつては堤村五本木(現在の堤町二丁目)にありました。天正13年(1586年)頃、桐生新町の創設に伴い現在地へ移転したと伝えられています。寛政年間や天保13年(1842年)の火災により多くの記録が焼失しましたが、現存する仏像や石塔から、創建は天文年間(16世紀中頃)以前と推定されています。

天保の大火では本堂や百体観音を安置していた栄螺堂が焼失しましたが、25体の観音像が難を逃れ、今も大切に伝えられています。現在の本堂は昭和3年(1928年)に再建された鉄筋コンクリート造で、当時としては先進的な耐震耐火構造が採用されました。

信仰を集める不動明王

本尊の不動明王は、厄除けや開運の仏として広く信仰を集めています。境内には十一面観音と如意輪観音を脇仏とした石造の不動明王像もあり、他ではあまり見られない独特の姿を拝観することができます。静かな境内で手を合わせれば、心が自然と整うひとときを過ごせるでしょう。

年中行事と地域とのつながり

毎年1月28日の不動明王護摩供養祭をはじめ、春彼岸の施餓鬼会、8月の新盆供養会、秋彼岸中のうなぎ供養会など、四季折々の法要が行われています。平成元年には檀信徒会館「善明閣」が完成し、武道を通じた青少年育成など、地域に根ざした活動も行われています。

秋彼岸に公開される秘蔵什物

秋分彼岸の時期には、妙音寺に伝わる秘蔵什物が特別公開されます。分福茶釜や人魚・雷獣のミイラ、幽霊画など、伝説や信仰にまつわる品々が並びます。これらは単なる珍品としてではなく、古くから人々の願いや畏敬の念を映す縁起物として大切にされてきました。

桐生観光のひとときに

長い歴史の中で幾度もの困難を乗り越えてきた妙音寺は、桐生の歴史と信仰を今に伝える貴重な存在です。市街地からも訪れやすく、落ち着いた雰囲気の中でゆったりと参拝できます。桐生観光の折には、ぜひ足を運び、静寂の中で歴史の重みと信仰の息づかいを感じてみてはいかがでしょうか。

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名称
妙音寺(桐生市)
(みょうおんじ)

桐生・赤城

群馬県