群馬県桐生市新里町に位置する桐生市新里温水プール、愛称「カリビアンビーチ」は、屋内温水プールを中心とした市営のウォーターパークです。関東地方最大級の規模を誇るこの施設は、総面積15.3ヘクタールを有し、かつて「桐生広域温水プール」として知られていました。ここでは、年間を通じて様々なウォーターアクティビティが楽しめ、県外からの来場者も多く訪れます。
カリビアンビーチは、1998年4月に開業し、当初は「桐生市外六か町村広域市町村圏振興整備組合」によって運営されていました。しかし、2006年3月の組合解散後、桐生市がその管理を引き継ぎました。この施設の特徴の一つとして、隣接する桐生市清掃センターからの排熱を利用して温水プールを運営していることが挙げられます。そのため、清掃センターの点検が行われる2月を除いて、ほぼ年中無休で利用することができます。現在、指定管理者は株式会社桐生スイミングスクールです。
施設内は、カリブ海をテーマにした装飾が施されており、まるで南国のリゾートにいるかのような雰囲気が漂っています。波のプールや流れるプール、ウォータースライダーなど、海浜や浅瀬を模した様々なプールがあり、遊戯色が強いレジャーランドとしても知られています。特に、波のプールでは大波が発生する時間が設けられており、その際には年齢や身長による制限が設けられることがあります。
カリビアンビーチには、25mプール、サウナ、レストラン、売店など、多彩な施設が揃っています。利用者は、受付でバーコード式のバンドを受け取り、施設内の自動販売機やレストランでの会計はすべてバーコードで管理され、退場時に精算する仕組みとなっています。また、施設内では、ビデオカメラの持ち込みや、外部からの浮き輪やビーチボールの持ち込みは禁止されています。特にウォータースライダーの利用には、専用の浮き輪をレンタルする必要があります。
利用料金は、大人(16歳以上)で平日510円、土休日およびハイシーズンでは820円となっています。小・中学生は平日300円、土休日およびハイシーズンでは500円、幼児は100円です。また、年間利用ができる「会員」制度もあり、大人は年間25,710円、小・中学生は年間15,000円となっています。ハイシーズン期間は7月21日から8月31日までです。
カリビアンビーチの周辺には、桐生市清掃センターや新里福祉センターが隣接しており、また、近隣には「ぐんま昆虫の森」や「華蔵寺公園遊園地」といった観光スポットも点在しています。これらの施設と合わせて訪れることで、一日中楽しむことができるでしょう。
カリビアンビーチへは、伊勢崎駅から出発する「いせさきしコミュニティバスあおぞら」が便利です。バスは約25分で施設に到着し、終点の「カリビアンビーチ」停留所で降車します。また、新里駅から徒歩約35分の距離にあり、バスやタクシーを利用することも可能です。夏季には利用者が増えるため、バスの運行も中型車が使われることが多くなります。
カリビアンビーチは、1998年4月に開業し、2019年には入館者が450万人を突破しました。これを記念して、2019年10月11日から15日にかけて、入場料が半額となるイベントが実施されました。また、施設は2023年10月10日から2024年2月29日まで、流れるプールの改修工事と定期整備のため、長期休館が予定されています。
カリビアンビーチは、テレビ番組「JOYのASOBU-TV JOYnt!」や「獣電戦隊キョウリュウジャー」のエンディングで紹介されたことがあります。また、「僕は友達が少ない」では、架空の「竜宮ランド」として登場するシーンがあります。さらに、2019年には、日本テレビの「ZIP!」で地元の人気市民プールとして取り上げられました。