ガトーフェスタ ハラダは、群馬県高崎市で創業した洋菓子店であり、株式会社原田が運営する全国的に知られるブランドです。代表商品であるガトーラスク「グーテ・デ・ロワ(GOUTER de ROI)」は、多くの人々に親しまれ、贈答品や手土産の定番として高い人気を誇っています。群馬県を代表する企業の一つとして、観光客が立ち寄る名所にもなっています。
その歴史は1901年(明治34年)、和菓子業として創業したことに始まります。創業者・原田丑太朗が多野郡新町(現在の高崎市新町)に和菓子店「松雪堂」を開業しました。戦時中は砂糖などの原材料不足に直面し、厳しい時代を経験しますが、戦後の1946年、食糧統制下の中でパン製造を開始します。
学校給食向けのパン製造を中心に事業を拡大し、やがて一般向けのパンや洋菓子の製造販売へと展開しました。しかし、バブル崩壊後は贈答菓子需要の低迷や流通環境の変化により業績が悪化し、1997年から3期連続で赤字を計上するなど、大きな転機を迎えます。
転機となったのは、余剰となったパンを加工して作っていたラスクでした。以前から好評を得ていたこの商品を改良し、2000年に「グーテ・デ・ロワ」として発売します。当初は売上が伸び悩みましたが、東京都内の百貨店物産展などでの販売促進が功を奏し、次第に評判が広がりました。
バターの豊かな香りと上品な甘さ、軽やかな食感が支持され、やがて全国的な人気商品へと成長。経営危機を乗り越え、洋菓子メーカーとして大きく飛躍することとなりました。現在では1日に大量のラスクを生産する体制を整え、メディアでもたびたび紹介されています。
高崎市新町にある本社工場「シャトー・デュ・エスポワール(希望の館)」には、本館「シャトー・デュ・ボヌール(幸福の館)」が併設されています。ギリシャ建築風の列柱が並ぶ優雅な外観が特徴で、訪れる人の目を引きます。工場見学コースや多目的ホールも備えられ、演奏会や展示会などが開催されることもあります。
また、2013年には高崎市下之城町に5階建ての高崎工場「シャトー・デュ・クレアシオン(創造の館)」が稼働を開始しました。商品開発室や品質管理室などを備え、品質向上と新商品の創造に取り組んでいます。
本店である中山道店「シャトー・デュ・ローブ」は高崎市新町に位置し、2020年に新築リニューアルされました。そのほか、ららん藤岡店など群馬県内の直営店に加え、東京・大阪・名古屋・福岡など全国主要都市の百貨店にも店舗を展開しています。
群馬県内ではイーサイト高崎店やスズラン前橋店などでも購入でき、県内観光のお土産としても定番です。特に高崎を訪れた際には、工場併設の店舗でしか味わえない限定商品や、豊富なラインナップを楽しむことができます。
ガトーフェスタ ハラダは、単なる洋菓子店にとどまらず、高崎市の観光資源の一つともいえる存在です。歴史ある企業の歩みや、華やかな店舗建築、そして洗練された味わいを体験することで、地域の魅力をより深く感じることができます。
高崎観光の際には、名物ラスク「グーテ・デ・ロワ」を手に取り、その上質な味わいとともに、百年以上にわたり受け継がれてきた伝統と革新の物語に思いを馳せてみてはいかがでしょうか。