全国第2位の梅の生産量を誇る群馬県。梅を青梅のうちに収穫し、カルシウムを使うことにより果肉に含まれるペクチンが水溶化し、やわらかくなることなく、「カリカリ」とした食感が残るように漬け込む。もとは、長野の農家に伝承されていた「小梅漬」で、その製法を取り入れた、群馬の企業が商品化。その企業は110年以上前から、干さずに漬ける柔らかな梅漬けを生産していたが、ある時、やわらかな梅漬けの中に、硬い梅の樽が!1年以上経っても食感が変わらないことにヒントを得て、「小梅漬」を参考に商品化し、広がった。
赤城フーズ
明治26年(1893年)、前橋市で「小田原屋」という屋号で創業。群馬で最も歴史のある漬物メーカーとされています。当初は漬物、佃煮、煮豆を作って販売する小売店でした。その頃の前橋は生糸産業が盛んでしたが、漬物屋はほとんど存在しませんでした。漬物は購入するものではなく、家庭で母親が作るものでした。昭和10年(1935年)に発売された福神漬「赤城漬」が大変人気となり、昭和38年(1963年)、社名を「小田原屋」から「赤城漬物工業」に変更。100周年の平成5年(1993年)に社名を「赤城フーズ」に変更しました。
ザ・元祖「カリカリ梅」
昭和46年(1971年)、全国で初めて開発・製品化しました。当初は液漬けとして販売され、大きな人気を博しました。その後、昭和50年代には個別包装されたハーフドライの漬物として登場しました。この新しいスタイルの漬物は、「漬物は湿った商品」という通常の考えを覆し、ますます人気が高まりました。梅の邪気払い、活力増進、無病息災、五臓調和、心身の爽快感という5つの効果を「五徳」として掲げ、このカリカリ梅に「梅ごとく」という名前をつけました。「カリカリ梅」は全国的なヒット商品となりました。