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本白根山

(もとしらねさん)

草津白根山を構成するもう一つの主峰

本白根山は、群馬県吾妻郡草津町と嬬恋村にまたがる標高2,171メートルの火山です。逢ノ峰(あいのみね)や白根山とともに「草津白根山」と総称され、日本百名山にも選ばれている名峰の一角を担っています。

本白根山は単独の円錐形の山ではなく、本白根火砕丘、鏡池火砕丘、鏡池北火砕丘などが南北に連なる火砕丘群から成り立っています。荒々しい火山地形と高山植物が織りなす景観は、訪れる人々に大自然の迫力と繊細な美しさの両方を感じさせてくれます。

草津白根山とは

草津白根山は、本白根山(2,171m)、白根山(2,160m)、逢ノ峰(2,110m)の三山を総称した呼び名です。それぞれ成り立ちや形態が異なり、白根山は複合火砕丘、逢ノ峰は単体の火砕丘、本白根山は火砕丘列という特徴を持っています。

山頂部は樹木がほとんど見られない荒涼とした岩肌が広がり、火山特有の景観を形成しています。なかでも白根山の山頂にある湯釜は直径約300メートル、水深約30メートルの火口湖で、エメラルドグリーンに輝く湖面が印象的です。湖水はpH1.2という強い酸性で、世界でも有数の酸性湖として知られています。

本白根山の地形と自然

本白根山は北東から南西方向へ火砕丘が連なる地形をしており、約1500~5000年前の噴火活動によって現在の姿が形成されました。山頂付近には5つの大きな噴火口が南北に並び、古本白根火砕丘、新本白根火砕丘、鏡池火砕丘、鏡池北火砕丘などが順に形成されたと考えられています。

かつてはこれらの火口を巡るハイキングコースが整備され、夏にはリンドウやシャクナゲが咲き誇り、可憐な高山植物コマクサの群落も見られました。山腹には草津国際スキー場のゲレンデが広がり、四季を通じて多くの観光客が訪れる地域となっていました。

火山活動と2018年の噴火

本白根山では約3000年前に溶岩流を伴う噴火があったとされ、鏡池北火砕丘では約1500年前まで噴火活動が続いていたと推定されています。近年では2018年1月23日に鏡池付近で噴火が発生し、大きな注目を集めました。

この噴火は水蒸気爆発とみられ、複数の新たな火口が形成されました。噴石が周辺に飛散し、スキー場やロープウェイ施設にも被害が及びました。この出来事を受けて火山監視体制が強化され、噴火警戒レベルは白根山(湯釜付近)と本白根山で分けて発表されるようになりました。

現在は火山活動の影響により、山頂部や火口周辺への立ち入りは規制されています。訪問の際は必ず最新の規制情報を確認することが大切です。

観光の見どころ

草津白根山と本白根山は距離的には近いものの、その雰囲気は大きく異なります。草津温泉街から望む白根山の白い山肌は迫力があり、雪をいただいた姿は特に印象的です。一方、本白根山は裾野が広く穏やかな山容が特徴で、遠景からの眺めにも雄大さがあります。

志賀・草津高原道路(国道292号線)は本白根山と白根山の鞍部を通り、春の開通時には「雪の回廊」と呼ばれる雪壁の道が現れます。展望台からは芳ヶ平や上信越の山々、さらに晴れた日には北アルプス連峰まで見渡すことができ、その景観はまさに絶景です。

高山植物と四季の魅力

本白根山周辺は高山植物の宝庫でもあります。夏にはコマクサをはじめ、リンドウやシャクナゲなどが彩りを添え、短い高原の夏を鮮やかに演出します。秋には草紅葉が広がり、冬は一面の銀世界へと変わります。

ただし火山ガスの危険性や自然保護の観点から、山頂部は常時立ち入り禁止区域となっています。積雪期にはガイド付きのスノーシューツアーが実施されることもあり、安全管理のもとで自然を体験することができます。

自然の力と向き合う山

本白根山は、美しい景観とともに火山としての力強さを併せ持つ山です。噴火の歴史を学びながらその雄姿を眺めると、自然の営みの大きさを実感させられます。観光地としての魅力だけでなく、防災意識を高める学びの場としても重要な存在です。

訪れる際は最新の規制情報を確認し、安全に配慮しながら、草津白根山の壮大な自然と歴史に触れてみてはいかがでしょうか。

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名称
本白根山
(もとしらねさん)

草津・四万

群馬県