温泉熱を活用した「熱帯大ドーム」
園の象徴ともいえるのが、高さ約15メートルの熱帯大ドームです。1970年の開業当初に完成したこのドームは、草津温泉の豊富な温泉熱を利用して内部を亜熱帯環境に保っています。地階・1階・2階とぐるぐる回るような立体構造になっており、歩きながら多彩な展示を楽しめるのが特徴です。
ドーム内にはカピバラやエリマキキツネザル、テナガザル、ミーアキャット、フラミンゴ、オオハシなどのほか、ワニや大蛇、カメレオン、リクガメなど迫力ある爬虫類も数多く展示されています。熱帯植物が生い茂る空間はまさにトロピカルパラダイスで、四季を通じて南国気分を味わうことができます。
日本有数の爬虫類コレクション
草津熱帯圏は、関東地方の動物園としては特に爬虫類の飼育種類数が多いことで知られています。マレーガビアルをはじめとするワニ類、さまざまなニシキヘビやボア、カメレオン、オオトカゲ類など、専門性の高い展示が充実しています。
2003年には、絶滅が危惧されているマレーガビアルの繁殖に日本で初めて成功するなど、希少種の保全にも取り組んできました。展示ではできるだけ手すりを少なくし、来園者が間近で観察できる工夫がなされている点も特徴です。
動物とのふれあい体験
草津熱帯圏の大きな魅力のひとつが、動物との距離の近さです。世界最小級のサルであるピグミーマーモセットや、カピバラ、エリマキキツネザルなど人気の動物たちを間近で観察できます。
また、ドクターフィッシュ(ガラ・ルファ)による手浴・足浴体験は大変人気があります。水槽に手や足を入れると、小さな魚たちが古い角質をついばむ不思議な感覚を楽しめます。お子さまから大人まで笑顔になれる体験型展示です。
モンキーパラダイスと屋外展示
屋外エリアには、ニホンザルが暮らす「モンキーパラダイス」があります。草津温泉ならではの露天風呂が設置されており、冬季には温泉に入ってくつろぐサルたちの愛らしい姿を見ることができます。湯けむりの中で温まる様子は、草津ならではの光景といえるでしょう。
そのほか、秋田犬やヤギ、ヒツジ、ハクビシンなども飼育されており、自然豊かな高原の空気の中でゆったりと観察できます。
2024年誕生「動物ふれあい館」
2024年7月には新施設「動物ふれあい館(ふれあい温室)」がオープンしました。リスザルやチンチラ、モルモット、ウサギ、ハリネズミ、フェネックなど、小動物を中心としたふれあい体験が楽しめる最新エリアです。
動物とのスキンシップを通じて命の温もりを感じられる空間となっており、家族連れやカップルに特に人気があります(一部ふれあいができない動物もあります)。
歴史と歩み
草津熱帯圏は1970年10月10日に開業しました。多くの動物園が自治体や大企業のもとで運営される中、数少ない民営の動物園として長年運営が続けられています。過去にはエリマキトカゲやヘラクレスオオカブトの日本初公開、期間限定でのコアラ展示など、話題性のある取り組みも行ってきました。
皇族の来訪やテレビ番組での紹介もあり、草津温泉観光の一環として全国的に知られる存在となっています。近年は経営の安定化を図るためサポーター制度を導入するなど、地域とともに歩む動物園として努力を重ねています。
ペット同伴可能な動物園
草津熱帯圏では、ペット同伴での入園が認められています(一定のルールあり)。温泉旅行の途中で愛犬と一緒に立ち寄れる点は大きな魅力です。温泉地にありながらファミリー層やペット連れ旅行者にも優しい施設となっています。
アクセス
車の場合は関越自動車道・渋川伊香保ICから草津温泉方面へ約1時間30分。公共交通機関ではJR吾妻線・長野原草津口駅から草津温泉行きのバスに乗車し、「草津温泉」下車後、徒歩約12分です。
草津温泉観光とあわせて楽しむ
草津熱帯圏は、草津温泉の名所・湯畑から近く、温泉街散策と組み合わせて楽しめる貴重な観光施設です。温泉で心身を癒やしたあとに、南国ムードあふれる動物園で非日常体験を味わう――そんな贅沢な一日を過ごすことができます。
標高の高い温泉地に広がるトロピカルな世界。草津熱帯圏は、草津の旅に新たな驚きと発見を添えてくれる、個性豊かな動物園です。ご家族での旅行はもちろん、友人同士やカップルでの散策にもおすすめのスポットとして、多くの来園者を迎えています。