群馬県 » 草津・四万

沢渡温泉

(さわたり おんせん)

沢渡温泉は、群馬県吾妻郡中之条町に位置する歴史ある温泉地です。肌に対する高い効能と、美肌効果が特に評価されており、多くの訪問者に親しまれています。また、草津温泉での湯治後に肌を整える「草津温泉の仕上げ湯」としても広く知られています。

泉質と効能

泉質の特徴

沢渡温泉の泉質は、カルシウム・ナトリウム-硫酸塩・塩化物温泉で、源泉の温度は55℃です。この温泉は「一浴玉の肌」と言われるほど、美肌効果が高いとされています。特に、草津温泉の強酸性の湯で荒れた肌を癒すための仕上げ湯として有名です。

医療との連携

群馬県医師会温泉研究所附属沢渡病院が温泉街にあり、患者に温泉の効能を利用したリハビリテーションが行われています。この病院では、温泉の豊かな効能と周囲の自然環境を活用した療養が提供されており、訪問者にとっても心身の回復に最適な場所となっています。

温泉街の魅力

温泉街の施設

沢渡温泉には十数軒の旅館と一軒の共同浴場があり、温泉街全体が訪問者を温かく迎え入れる雰囲気に包まれています。共同浴場は地元の人々にも愛される場所で、訪問者は地域に根ざした温泉文化を体験することができます。

温泉街の名所

沢渡温泉の歴史

古代から続く温泉

沢渡温泉の開湯年代は不明ですが、遺跡調査によれば縄文時代にはすでに温泉が湧出していたとも言われています。また、1191年に開湯されたという伝説もあり、源頼朝が入浴したとの逸話も残されています。これらの伝説からも、沢渡温泉が長い歴史を持つ温泉地であることがわかります。

江戸時代から近代まで

江戸時代には湯治場として賑わい、多くの文人が訪れた記録があります。高野長英や福田宗禎が当地を訪れたほか、大正時代には若山牧水もこの地を訪れています。温泉街は文化人にとっても魅力的な場所であり、文学や芸術の創作の場として愛されてきました。

災害と復興

1935年(昭和10年)9月26日、台風接近に伴う集中豪雨により温泉旅館36戸が土砂に押しつぶされ、流失するなど大きな被害を受けました。この災害では、多くの入浴客が巻き込まれ、多数の死者が出ました。さらに、1945年(昭和20年)の火災により温泉街は壊滅的な被害を受けましたが、その14年後の1959年(昭和34年)には再び温泉地として復興を遂げ、現在に至るまで多くの人々に愛され続けています。

まとめ

沢渡温泉は、美肌効果の高い泉質と長い歴史を持つ温泉地であり、訪れる人々に癒しと安らぎを提供し続けています。草津温泉の仕上げ湯としても広く知られるこの温泉地は、温泉療法を求める方々にとって理想的な場所であり、その魅力は時代を超えて受け継がれています。温泉街を訪れる際には、歴史ある温泉文化に触れ、心身ともにリフレッシュするひとときを過ごしてみてください。

Information

名称
沢渡温泉
(さわたり おんせん)

草津・四万

群馬県