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老神温泉 朝市

(おいがみ おんせん)

関東一とも称される朝市

群馬県沼田市利根町にある老神温泉では、毎年4月20日から11月20日までの期間、名物の「老神温泉朝市」が開催されます。開催時間は毎朝6時から7時30分まで。会場は利根観光会館前の広場で、雨天でも営業される活気あふれる朝の風物詩です。

「関東一」とも称されるこの朝市には、近隣の農家や地元の方々が丹精込めて育てた採れたての野菜や果物、山菜、自家製の漬物や味噌などがずらりと並びます。温泉宿に宿泊したお客様が浴衣姿のまま散策し、お土産を選ぶ光景も見られ、温泉街ならではの和やかな雰囲気が広がります。

山の恵みと素朴な味わい

春にはウドやタラノメ、コゴメなどの山菜が並び、初夏から秋にかけては新鮮な野菜や果物が豊富に出回ります。シイタケやマイタケなどのキノコ類も人気で、どれも山の香りが漂う逸品ばかりです。老神は良質な大豆の産地でもあり、地元で仕込まれた味噌は特に評判です。会場では温かい味噌汁を試食できることもあり、体の芯から温まる味わいにほっと心が和みます。

きゃらぶきやふき味噌、各家庭に受け継がれてきた漬物など、自家製ならではの深い味わいも魅力の一つです。また、アワやキビ、クルミなど山間地らしい食材も並び、地域の食文化を感じることができます。おばあちゃん手作りの草餅や豆餅は特に人気が高く、早い時間に売り切れてしまうこともあるため、早起きして訪れるのがおすすめです。

名湯・老神温泉の歴史と伝説

老神温泉は、古くから皮膚病に効く湯治場として知られ、「脚気川場に瘡老神」と言われるほど効能豊かな温泉地として親しまれてきました。その名の由来には、赤城山の神と日光男体山(二荒山)の神との戦いにまつわる伝説があります。

伝承によれば、赤城山の神(大蛇)と二荒山の神(大百足)が神域を巡って争い、傷ついた赤城山の神がこの地に矢を突き立てたところ、そこから温泉が湧き出しました。その湯に浸かることで傷が癒え、再び戦いに勝利したことから「追い神」と呼ばれ、それが転じて「老神」となったといわれています。

泉質と効能

老神温泉には現在8つの源泉があり、代表的な泉質は単純温泉です。源泉温度は約61.5℃と高温で、肌触りがやわらかく、すべすべとした感触が特徴です。効能としては、乾燥性皮膚炎(アトピー)、慢性関節リューマチ、筋肉痛、神経痛、神経炎、創傷、じん麻疹などが挙げられています。

営業軒数が最盛期より減少した現在でも、源泉の湧出量は変わらず豊富であるため、各宿への配湯量が充実していることも「湯質が良い」と評される理由の一つです。広い湯船に身をゆだねれば、心身ともにリフレッシュできるでしょう。

温泉街と周辺観光

老神温泉街は片品川沿いの渓谷に広がり、川や田園風景に囲まれた静かな環境が魅力です。大規模温泉地のような喧騒は少なく、落ち着いて過ごしたい方に適した温泉地といえるでしょう。宿泊者の多くが日本人であり、どこか懐かしさを感じる雰囲気が漂っています。

東洋のナイアガラ「吹割の滝」

近隣には「東洋のナイアガラ」と称される吹割の滝があります。豪快な水流と独特の渓谷美を誇る名瀑で、遊歩道や観瀑台から迫力ある景観を楽しむことができます。例年冬季は閉鎖されますが、春から秋にかけて多くの観光客が訪れます。

尾瀬への玄関口

老神温泉は尾瀬観光の拠点としても知られています。シーズン中には「老神温泉尾瀬ハイクバス」が運行され、鳩待峠までのアクセスも便利です。尾瀬ハイキングの前後に宿泊し、朝市や温泉を楽しむ旅程は特に人気があります。

四季折々のイベント

老神温泉では年間を通して多彩な行事が行われています。2月の節分祭や冬の花火、春のポピーまつり、8月の納涼花火大会や盆踊り大会など、地域の人々と観光客が一体となって楽しめる催しが魅力です。

大蛇まつり

毎年5月の第2金曜日・土曜日には、赤城神社例祭「大蛇まつり」が開催されます。長さ108メートル、重さ約2トンにも及ぶ大蛇の神輿が温泉街を練り歩く様子は圧巻です。200名以上の担ぎ手によって運ばれる大蛇は、老神温泉最大の見どころの一つです。

早朝のひとときが旅を豊かにする

老神温泉朝市は、単なる物販の場ではなく、土地の文化や人々の温かさに触れることができる貴重な時間です。澄んだ朝の空気の中、威勢の良い売り声と笑顔に包まれながら山の恵みを手に取るひとときは、旅の思い出をより深いものにしてくれます。

名湯に浸かり、朝市で土地の味を楽しみ、自然豊かな周辺観光地を巡る――老神温泉は、静寂と活気が調和する奥利根の温泉地です。四季折々の魅力を感じながら、ゆったりとした時間をお過ごしください。

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名称
老神温泉 朝市
(おいがみ おんせん)

尾瀬・沼田

群馬県