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青龍山 吉祥寺(群馬県 川場村)

(きちじょうじ)

武尊山の麓に佇む花の寺

吉祥寺は、群馬県利根郡川場村にある臨済宗建長寺派の寺院です。山号を青龍山と称し、本尊には釈迦如来をお祀りしています。東国花の寺百ヶ寺の群馬第11番札所にも数えられ、地域の信仰と歴史を今に伝える由緒あるお寺です。

武尊山の南麓、豊かな自然に囲まれた静かな環境の中に佇み、四季折々の草花に彩られることから“花の寺”として広く親しまれています。歴史的価値と庭園美が調和した、川場村を代表する観光名所のひとつです。

南北朝時代に創建された由緒

吉祥寺は、1336年(延元元年)、大友氏泰が父・貞宗の菩提を弔うために創建したと伝えられています。開山には、中巌円月を迎えました。1352年(文和元年)には北朝方天皇の勅願所に指定され、臨済宗の寺格「諸山」に列せられるなど、格式高い寺院として発展してきました。

長い歴史の中で地域とともに歩み、川場村の精神文化を支え続けてきた存在です。

見どころ ― 建築美と文化財

入母屋造りの山門と十六羅漢

吉祥寺の山門は入母屋造りで、流麗な彫刻が随所に施されています。楼上には見事な十六羅漢像が安置され、その精巧な造形は訪れる人の目を引きます。歴史の重みと芸術性を感じさせる建築美は、写真愛好家にも人気です。

群馬県指定文化財

境内には群馬県指定重要文化財が伝えられています。木造仏種慧済禅師坐像、木造広円明鑑禅師坐像、木造釈迦如来坐像など、歴史的にも貴重な仏像が安置されており、寺院としての格式の高さを物語っています。

四季を彩る百花園

境内は「吉祥寺百花園」として整備され、春から秋にかけて100種類を超える草花が咲き誇ります。

春にはミズバショウやサクラ、スイセンが境内を優しく彩り、初夏にはアジサイやヤマユリが涼やかな風情を添えます。盛夏にはハスが咲き、秋にはヒガンバナやホトトギス、そして美しい紅葉が境内を染め上げます。季節ごとに異なる表情を見せる庭園は、何度訪れても新たな感動を与えてくれます。

心を整える茶室と猪目窓

2020年には、本堂の茶室にハート形にも見える「猪目窓(いのめまど)」が新設されました。猪目は古くから魔除けや福を招く意匠とされ、この窓から望む庭園は格別の趣があります。

茶室では江戸千家流のお抹茶と和菓子が提供され、花々や池を眺めながら穏やかな時間を過ごすことができます。解放感あふれる境内でいただく一服は、日常の喧騒を忘れさせてくれる贅沢なひとときです。

伝統行事「門前春駒」

毎年2月11日には、県指定重要無形民俗文化財「門前春駒」が奉納されます。地区の青年団員が女装をして家々を回る独特の風習で、五穀豊穣や家内安全を祈願する伝統行事です。この奇祭は地域文化を象徴する存在として、多くの見物客を集めています。

恋人の聖地としての一面

境内には「恋人の聖地」に選ばれたフォトスポットもあり、カップルで訪れる観光客にも人気です。花々に囲まれたロマンチックな空間は、記念撮影にも最適です。

アクセス情報

JR上越線沼田駅から川場循環バスで約30分、「吉祥寺入口」下車後徒歩約3分。お車の場合は関越自動車道沼田インターチェンジから約10分と、アクセスも良好です。

まとめ ― 花と歴史に癒される寺院

吉祥寺は、南北朝時代の創建以来、川場村の歴史とともに歩んできた由緒ある寺院です。格式ある建築、貴重な文化財、そして四季折々に咲き誇る百花園。訪れるたびに心が洗われるような静寂と美しさに出会えます。

武尊山の自然に抱かれた“花の寺”吉祥寺で、歴史と四季の彩りを感じるひとときをお過ごしください。

Information

名称
青龍山 吉祥寺(群馬県 川場村)
(きちじょうじ)

尾瀬・沼田

群馬県