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菅沼

(すがぬま)

菅沼は、群馬県利根郡片品村に位置する美しい湖沼です。日光国立公園に含まれ、日本百景、新日本観光地百選、そして21世紀に残したい日本の自然100選に選ばれた名所として知られています。その透明度は本州一を誇ります。

地理と位置

菅沼は片品村の東部、日光白根山の北麓に位置し、標高は1,731メートル、湖面積は0.77平方キロメートル、周囲長は6.5キロメートル、水深は最大で75メートルです。湖岸線は複雑に入り組んでおり、湖は大きく3つの部分に分かれています。これらの部分には、それぞれ清水沼、弁天沼、北岐沼(きたまたぬま)という名前が付けられています。菅沼の水は西の「八丁滝」を経て流出し、丸沼へと至ります。この滝は、菅沼から丸沼までの距離を8町として、水が勢いよく流れ落ちることからその名が付けられました。

成因と歴史

菅沼は、日光白根山からの溶岩流によって川がせき止められて誕生した堰止湖です。1930年代に当地で水力発電所が建設され、菅沼の水は下流の丸沼へと流されました。その結果、元は一つの湖だった菅沼は現在の3つの湖に分かれることになりました。現在でも水力発電による水位の変動があり、湖岸の荒廃が進む原因とされています。

水質と透明度

菅沼は貧栄養湖の特徴を持ち、周辺の雪解け水が流れ込むため、夏でも水温は低く保たれています。湖の透明度は13.2メートルで、日本国内では北海道の摩周湖、倶多楽湖、支笏湖、パンケトーに次いで5番目、本州の湖沼としては最も高い透明度を誇ります。過去には透明度19メートルとの記録もありましたが、金精道路(国道120号)の開通に伴い、周辺の山々からの水が道路の側溝を通じて湖に流入するようになり、現在の透明度は10メートル前後に推移しています。

利用と観光

漁業

菅沼ではマスの養殖が行われており、漁業が盛んです。

水力発電

菅沼の水は東京電力丸沼発電所へ送水され、ここで最大4,300キロワットの電力が発生されています。この発電所は1939年2月に運転を開始しました。

観光

菅沼の湖畔にはキャンプ場があり、自然愛好者や観光客に人気のスポットです。美しい自然環境と高い透明度の湖水は、多くの人々に愛されています。

Information

名称
菅沼
(すがぬま)

みなかみ

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