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猿ヶ京温泉

(さるがきょう おんせん)

猿ヶ京温泉は、群馬県利根郡みなかみ町猿ヶ京温泉に位置する歴史ある温泉地で、みなかみ町国民保養温泉地を構成する名湯のひとつです。谷川連峰や三国連山に抱かれ、赤谷湖のほとりに広がる温泉街は、雄大な自然と静かな湖畔の景観が調和した美しい環境にあります。

かつては三国街道を往来する旅人たちが峠越えの疲れを癒す宿場町として栄えました。現在では、温泉での湯浴みはもちろん、カヌーやキャンプ、スキーなど四季折々のアウトドア体験も楽しめる観光地として、多くの人々に親しまれています。

温泉の泉質と効能

豊富な湯量を誇る名湯

猿ヶ京温泉の源泉はカルシウム・ナトリウム-硫酸塩泉(弱アルカリ性低張性高温泉)で、無色透明のやわらかな湯が特徴です。源泉温度は約42~58℃と高温で、豊富な湯量を誇ります。古くから湧き続ける湯は、温泉街一帯を潤し、多くの宿へと引き湯されています。

主な適応症

神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺、関節のこわばり、うちみ、くじき、冷え性、疲労回復、慢性皮膚炎、やけど、動脈硬化など、さまざまな症状に効果が期待されています。体の芯から温まり、湯冷めしにくいのも大きな魅力です。

猿ヶ京温泉の歴史

開湯は元和元年(1615年頃)と伝えられています。お腹を空かせた猿を助けた若夫婦が、その後温泉によって子どもの大やけどを癒したという民話が残り、これが地名と温泉名の由来とされています。

戦国時代には上杉謙信(長尾景虎)が三国峠を越え、この地に宿泊したという伝承もあります。「猿ヶ京」という地名は永禄年間の文書にも見られ、歴史の深さを物語っています。

江戸時代には三国街道の要所として猿ヶ京関所が置かれ、多くの旅人で賑わいました。かつて温泉は赤谷川沿いにありましたが、昭和31年の相俣ダム完成により水没。現在の赤谷湖畔へ移転し、昭和33年に「猿ヶ京温泉」として新たに生まれ変わりました。

温泉街と宿泊施設

赤谷湖のほとりには約16軒のホテル・旅館が立ち並び、温泉民宿を含めると約40軒の宿泊施設があります。湖を望む客室や露天風呂を備えた宿も多く、静かな自然環境の中でゆったりと過ごすことができます。

日帰り入浴施設としては「まんてん星の湯」があり、気軽に名湯を楽しめます。また、宿泊施設の中にも日帰り入浴を受け入れているところがあります。

歴史と文化を感じる観光スポット

猿ヶ京関所資料館

江戸時代に三国街道の交通を取り締まった猿ヶ京関所の跡地に建つ資料館です。現存する役宅の一部が公開され、当時の関所の役割や旅人の様子を学ぶことができます。「入鉄砲に出女」と呼ばれる取り締まりの実態や、通行手形の仕組みなど、歴史的背景をわかりやすく紹介しています。

三国街道がいかに重要な交通路であったかを知ることで、猿ヶ京温泉の成り立ちをより深く理解することができるでしょう。

民話と紙芝居の家

猿ヶ京には、古くから語り継がれてきた数多くの民話があります。民話と紙芝居の家では、地元に伝わる五百以上の民話の中から選りすぐりのお話を、語りや紙芝居で楽しむことができます。どこか懐かしく温かい語り口は、大人にも子どもにも親しまれています。

温泉で心と体を癒やした後に、昔話の世界に浸る時間は、猿ヶ京ならではの贅沢な体験といえるでしょう。

芝居小屋「でんでこ座三国館」

大衆演劇を楽しめる芝居小屋です。人情劇や時代劇、歌謡ショーなどが上演され、観客と役者が一体となる温かな雰囲気が魅力です。昔ながらの芝居文化を身近に体験できる貴重な施設として、多くの来場者に親しまれています。

三国路与謝野晶子紀行文学館

天才女流歌人と称された与謝野晶子は、群馬を幾度も訪れました。当館では晶子の旅の歌や資料を展示し、その足跡をたどることができます。文学に親しむひとときは、旅の思い出をより豊かなものにしてくれます。

おがんしょ巡り・赤谷七福神めぐり

猿ヶ京には、願掛けを意味する「おがんしょかけ」の文化が残っています。街道沿いに点在する地蔵や史跡を巡る「おがんしょ巡り」は、素朴な信仰に触れる散策コースです。

また、恵比寿天神社から弁財天神社までを巡る赤谷七福神めぐりは約7.7kmのコースで、自然を感じながらゆったりと歩くことができます。

自然とアウトドアの魅力

相俣ダム

赤谷湖を生み出した相俣ダムは、迫力ある景観を楽しめるスポットです。ダム堤体の大きさや放流の様子は圧巻で、土木技術の力強さを実感できます。湖と温泉街の発展を支えた存在として、地域の歴史を語る重要な場所でもあります。

赤谷湖・赤谷湖記念公園

赤谷湖は相俣ダムの完成によって誕生した人造湖で、猿ヶ京温泉を象徴する景観のひとつです。湖面に映る三国山や谷川連峰の姿は四季折々に表情を変え、春の新緑、夏の深い青、秋の紅葉、冬の雪景色と、いつ訪れても美しい風景を楽しむことができます。

湖畔に整備された赤谷湖記念公園には芝生広場や展望スペースがあり、散策やピクニックに最適です。また、ワカサギやヤマメなどの釣りも楽しめ、自然と触れ合うひとときを過ごすことができます。

諏訪峡

奇岩怪石が続く美しい峡谷で、遊歩道が整備されています。紅葉の名所としても知られ、四季折々の自然美を堪能できます。

たくみの里

昔ながらの山里の風景が残る体験型観光地で、陶芸や和紙づくりなど多彩な手作り体験が可能です。散策しながら里山文化に触れられます。

湯島オートキャンプ場

自然豊かな環境に囲まれたキャンプ場で、釣りや川遊び、バードウォッチングなどが楽しめます。澄んだ空気と満天の星空のもとで過ごす夜は格別です。温泉とアウトドアを同時に楽しめるのも、猿ヶ京ならではの魅力です。

アウトドア体験

ラフティング、キャニオニング、パラグライダーなど、みなかみ町ならではのアクティビティも充実しています。豊かな自然を全身で体感できるのが魅力です。

アクセス

鉄道:上越新幹線「上毛高原駅」またはJR上越線「後閑駅」から関越交通バスで約30分。
自動車:関越自動車道「月夜野IC」より国道17号経由で約25分。

四季折々に楽しめる温泉郷

猿ヶ京温泉は、春の花々、夏の湖上アクティビティ、秋の紅葉、冬の雪景色と、年間を通してさまざまな魅力にあふれています。周辺には谷川岳や水上温泉郷、苗場方面などもあり、観光拠点としても大変便利です。

歴史と伝説、自然と文化が調和する猿ヶ京温泉。温泉でゆったりと過ごしながら、多彩な観光スポットを巡ることで、この地の奥深い魅力を存分に感じていただけることでしょう。

Information

名称
猿ヶ京温泉
(さるがきょう おんせん)

みなかみ

群馬県