妙義神社は、群馬県富岡市に位置する神社です。その旧社格は県社であり、群馬県における重要な宗教施設の一つです。
妙義神社は、上毛三山の一つである妙義山の東麓に鎮座しており、古くから妙義山信仰の中心となってきました。江戸時代においては、関東平野の北西に位置することから、江戸の乾(戌亥)天門を鎮めるための神社とされ、家運永久、子孫繁栄を願う場として、徳川将軍家に深く信仰されていました。
近年では、大河ドラマのロケ地としてもたびたび使用されています。例えば、2005年に放送された『義経』では、牛若丸が修行する鞍馬寺として、また2009年の『天地人』では、雲洞庵のシーンがこの神社で撮影されました。神社の総門をくぐると銅鳥居があり、その先には165段の石段が続いています。
しかし、2007年に発生した台風による土砂崩れで一部が被害を受けたため、修復が必要となりました。この際、本殿に通じる階段以降が立ち入り禁止となり、波己曽社殿が仮殿として使用されました。復旧工事は2013年12月に完了し、本殿は5年ぶりに一般公開されました。
妙義神社の特徴的な要素の一つが、県道脇に建つ大鳥居です。この鳥居は神社の入り口を示すとともに、その威容を誇っています。
神社の境内には、シダレザクラが美しく咲き誇り、春には多くの参拝者や観光客がその美しさを楽しみに訪れます。
総門から本殿へ至る途中には、唐門へと続く石段があります。これらの石段を上ると、妙義神社の荘厳な雰囲気を感じることができます。
妙義神社の創建は、宣化天皇2年(537年)と伝わっています。神仏習合時代には、妙義神社には別当として上野寛永寺の末寺である白雲山高顕院石塔寺がありました。現在の妙義神社の総門は、明治の初めに廃寺となった石塔寺の仁王門を使用しています。現在も左右に仁王像が祀られており、かつての神仏習合の名残を感じることができます。
現在の社殿は、宝暦年間(1751年 - 1764年)に行われた大改修によるもので、当時の建築様式や工法が色濃く残っています。古くは波己曽(はこそ)神社と称され、『日本三代実録』にもその名が記されています。
妙義神社には、以下の重要文化財があります。
妙義神社には、以下の群馬県指定重要文化財があります。
これらの文化財は、神社の歴史的価値を高めるとともに、訪れる人々に深い感銘を与えています。
妙義神社は、群馬県富岡市に位置しており、車や公共交通機関でのアクセスが可能です。また、周辺には美しい自然や観光スポットが点在しており、参拝と合わせて訪れることができます。