ジャパンスネークセンターは、群馬県太田市藪塚温泉に位置し、ヘビ類を専門的に展示する日本唯一の動物園です。この施設は、一般財団法人日本蛇族学術研究所が所有し、運営を行っています。毒蛇の研究や利用を目的とし、多種多様なヘビ類を展示しているこのセンターは、ヘビ愛好家や学術研究者にとって非常に重要な場所です。
ジャパンスネークセンターでは、主に毒蛇の研究や利用を目的としており、飼育しているヘビ類を一般公開しています。この施設は、日本で唯一、ヤマカガシの毒に対する血清を製造・保管しており、咬症が発生した際には迅速な対応が可能です。
屋外では、中国産のタンビマムシをはじめ、世界各地の毒蛇や大蛇を飼育・展示しており、過去には岩国のシロヘビも多く飼育されていました。岩国市の保護施設完成に伴い、これらのシロヘビはそちらへと譲渡されました。
近年では、警察によって押収・保護された蛇類を引き取ることが増えており、その結果としてセンターの飼育種や個体数が増加しています。例えば、2008年に原宿で発生したトウブグリーンマンバの無許可飼育事件では、その毒蛇の引取先として注目を集めました。事件に関連する新聞記事と、実際に飼い主を咬んだ個体も展示されています。
アオダイショウやシマヘビ、タンビマムシ、ケヅメリクガメなどが露天の囲い内で飼育されており、自然に近い環境で観察することができます。
ガラガラヘビやキングコブラなど、主に毒蛇を中心に飼育している温室棟です。
ニシキヘビやボアなど、大型の蛇を中心に飼育されている温室です。かつては海蛇も飼育されていました。
最も新しい施設で、原宿や北海道で発生した毒蛇事件で押収された蛇が飼育されています。猛毒のグリーンマンバやブラックマンバなどが展示されています。
蛇の骨格標本や剥製、透明標本などが展示されており、白蛇や海蛇、大型のボアやアナコンダなどの貴重な資料も見ることができます。また、ツチノコに関連する資料も展示されています。
毒蛇の血清を作成するための採毒を行う施設です。見学者向けにハブの採毒の実演が行われるほか、繁殖させたヘビの幼蛇も展示されています。
毒蛇110番活動や、研修生の受け入れを行っており、国内外の研究者や医療関係者に向けた研修が行われています。
敷地の端には、昭和46年に建立された「白蛇観音」があり、これは飼育や採毒実験で死亡した蛇の供養を目的としています。また、売店では蛇製品が販売されており、かつては旧食堂で蛇料理も提供されていましたが、現在は土日祝日に限り休憩所として開放されています。飲食物の持ち込みも可能です。
1960年代に敷地内の採石場跡を利用して作られた展示施設で、恐竜や古代生物の模型、アナコンダが飼育された水槽などが展示されていましたが、1990年代に落盤の恐れがあるため閉鎖されました。現在、一部の展示は熱帯蛇類温室に移されています。
センターでは、多種多様なヘビ類を飼育しています。以下はその一部です:
ヘビ以外にも、以下のような動物が飼育されています:
東武鉄道桐生線「藪塚駅」から徒歩10分、またはJR両毛線「岩宿駅」からタクシーで7分です。
北関東自動車道「太田藪塚インターチェンジ」から車で10分の距離にあります。
日本蛇族学術研究所は、文部科学省管轄の一般財団法人で、1968年に設立されました。この研究所は、ヘビ類の研究を行い、その成果を広く一般に公開しています。また、「毒ヘビ110番活動」として、毒ヘビに関する問い合わせや協力要請にも応じています。